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PCMレコーダーあれこれ [音楽の話題]

ご存知の方は多いと思いますが、PCM録音機のRolandのR-09が出た時には、普段から練習を録音している人のほとんどはこれを持っていたと思います。SONY、TASCAM、ZOOMというメーカーが出している中で、ダントツに優れた性能を持っていたからです。それが周波数特性です。内蔵マイクで録音した時に低音が20Hzまでまっすぐに伸びているのです。他社メーカーも仕様を見ると20Hzまで伸びていますが、それはLINE入力の場合で、内蔵マイクでは100Hzですでに落ち始めており、オーケストラやピアノでは普通にある50Hzの低音はよくても6dBほどは低いレベルになるのでした。これは低音が録音されていないと感じるのに十分な差です。ノイズレベルが高いという欠点を指摘する声がありましたが、50Hzで6dBダウンするローパスフィルタをかけるとほとんどノイズレベルは気になりませんから、これは周波数特性を伸ばすことで生じた欠点だったのです。多くの演奏家、特にピアニストはやはり低音がないと音質は全く変わるので、ノイズより周波数特性でした。

私もすぐにR-09を使い始め、録音ミスを防ぐためにセカンドにTASCAMを使ったりしてました。R-09はデジタル部とアナログ部で回路を基板上で分けるなどの工夫があり、音質は良く、今の安いハイレゾ録音には負けませんし、低域が伸びている分、まだまだこれで十分です。しかし、一度バッテリー切れから起動がおかしくなった時があり、そろそろ買い替えを考えなければということになっています。あれから10年以上たった現在は、ハイレゾ全盛でPCM録音機の性能もかなり良くなりましたが、やはり一番気になるのは、この低域の性能です。後継のRolandはR-07がハイレゾ性能で、低域の特性も従来と同じように20Hzまでありますから、まずはこれが第一候補と言えますが、ネット評判などでは、このことを書いているものは全くありません。実はR-09のときも、いわゆる評として、実際に測定などもして、比較しているサイトもありましたが、ほとんどこの低域の特性は無視されたものばかりで、私などのユーザーがいいよと書いているだけなのでした。むしろすぐにわかるノイズレベルが高いから薦めないという評もあったくらいです。低域の伸びについて、R-07の特徴であると知っている人は、ほとんどいないように思えます。もちろん、個人の情報に限らず、それなりの情報サイトであれ、このことは同じです。

購入をためらっているのは、一度不具合になったとはいえ、相変わらずR-09は健在であることと、R-07自体が既に発売からだいぶ経っており、やや古いことです。Rolandがさらなる新機種を出すとは思えませんが、TASCAMも安くて良いのですが、低域を伸ばすとすると、肺臓マイクではなく、外部マイクを購入する必要があり、予算オーバーもありますが、何より準備やセッティングが面倒です。また、TASCAMなら買い急ぐこともないでしょう。結局、少し様子見、することにしました。
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