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市民オケを聴いて [偉そうな一言]

市民オケは今はあちこちにある感じですが、その中でも演奏会が満席になるオケがります。団員の友人関係だけでは満席になりませんから、団とは全く関係ない人たちが毎回聞きにきてくれるのです。もしろん、中には数千円のチケット代を取るところもあり、ほぼ団員のノルマとはいえ、そういうところでは満員は難しいでしょう。

今回、友人が行けないというので、代わりに私が行きました。市民オケとしては決して下手ではないのですが、音楽がどうもきちんと流れてこない演奏で、聞いていてイライラするのです。他にもイライラする要因があり、最初から最後まであまり楽しめませんでした。しかし、団員達は満足しているようで、聞きにきた人の多くも楽しめたようです。

満席にする市民オケとの違いを考えてみしまいました。市民オケはプロが振っていて、トレーナーもプロだったりしますが、プロも、もっといい演奏ができるはずと考えてやっている方と、こんなもんで十分だろうと初めからレベルの限界を決めている方がいるように思います。今回聞いたオケは、限界を決めている方かなと思いました。音楽が流れてこないのは、ちょくちょくテンポが微妙に変わるのですが、それ自体はよくあることですが、今回のそれは不自然だからだなのでした。つまり、ここはいいやと切り捨てている部分のところが頻繁にあったのです。聞かせどころだけ頑張っているので、オケメンバーは楽しく大喜びでやっているようです。

市民オケは練習期間が長いですが、その中で修正できる部分は限られており、アマオケとはいえ、言われたことしかやらないと、自分達は満足でも毎回同じような演奏で、退屈になりやすいです。中には、それでも満足してしまうメンバーもいたりするでしょう。指導者だけでなく、オケメンバーも自分達の限界を勝手に決めて、それで満足しhてしまうと、今度は指揮者がもう少しいい演奏ができると期待していてもまったくそうはならず、退屈な演奏になります。まずは指揮者以前に、毎回もう少しいい演奏をしようという姿勢が大切です。

市民オケの演奏会に、ぽっと来る人達の中にはクラシックが好きで、いわゆる耳の肥えた人々がいます。そういう人達には、アマチュアがテクニックが劣ることは前提として当たり前のことです。それでいて、いい演奏とそうでない演奏をきちんと区別します。満席にする市民オケにはそういう理由で、満席になっているのです。アマチュア特有の欠点というのがあり、演奏する側はそういうことをきちんと修正する姿勢でいる方がいいに決まっていますが、それができていなくても、アマチュア特有の欠点があっても、いい演奏はできるのです。

私は以前、友人がいる室内合奏団を毎回聞きに行ってました。友人は退団したので今は行っていませんんが、そこは指導者のプロの方が大変厳しいという話で、しかし、メンバーの音はひどいもので、テクニックレベルはかなり低く、やばいという演奏をするのでした。それでも指導者のやりたい音楽はしっかり伝わってきて、今度はもっといい演奏をしてくれるかも、と思わせるところがあり、結局、友人がいるからという理由を越えてまた聴きに行くのでした。

アマチュアなんだから下手でいい、というのは、それでも良い演奏を目指す人が言うべきことで、下手だからと退屈な演奏で満足していい理由にはなりません。テクニックが下手でもいい演奏ができるからこそ、いわゆる耳の超えた人も聞きに来るのです。そして無料であっても、交通費と時間を使うということに敬意を払い、きちんと楽しかったと人々に感じてもらう演奏を目指すことは、とても大切な姿勢であると思います。演奏をする自分に酔っていても、あるべき姿勢で、やるべきことをきちんとやっていれば、本当に音楽の持つ多くの宝、価値と見つけ、そうではない姿勢でやっている人達が本当に現実として損をしている、ということにも気づくと思います。楽しいことには、その反対の、毎回の練習を工夫してやるという困難があるものです。


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