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退屈な演奏とうるさい演奏 [偉そうな一言]

先日、ある演奏を聴いたら、音楽が止まりそう、しかしまた少し流れて、また止まりそうになる、そういう演奏でした。聞いている方は退屈な演奏だなと感じます。それ以上聞いても何も期待するようなことはなく、途中で聞くのをやめた方が時間の無駄にならないと思いました。これは弾いている本人達にはまったくわからないのです。気持ちよく、弾いているからです。これとは反対の演奏もあります。落ちつきがなく、先へ先へ行こうとする演奏で、聞いているとうるさいだけなのです。何がしたいのかよくわからない演奏です。これもこれ以上聞いてもむしろいらいらするでしょう。その主な原因は練習不足です。楽譜にかじりついて間違えないようにしているだけなのです。

退屈なタイプはいわゆる上手な人に見られ、落ち着きないうるさいタイプは下手な人に見られるものです。この二つのタイプの問題は、同じで、それは不正確なタクトにあります。タクトがきちんと刻めていないのです。そのために止まるように感じられたり、落ち着きなく、うるさい感じになります。良い演奏は全く反対で、テンポが揺れているのにどんどん音楽がどんどん流れてきたり、もう一方はノリの良い演奏で、ぐんぐん引き込まれ、目がさめるような演奏です。タクトをどう取るかで、これが決まります。ここは落ち着かせる、ここはどんどん煽っていく、などのパターンで考えようとすると、その違いはわかりません。タクトというものが持つ特徴を知らずに、外見的に、理性的に判断しても理解できないでしょう。

特にこのタクトの不正確さは日本人によく見られる傾向ではないかと思います。というのは、海外で勉強してきた人にはあまり見られないのです。海外の人からすると、日本人のタクトの薄い演奏は新鮮な感じがしたりして、良い感じに受け取られる場合もあるようですが。タクトの重要性を無視するのは日本人特有の欠点であると思います。おそらく日本語にアクセントがないからでしょう。英語の勉強を8年間勉強しても、アクセントを理解せず、知らないのです。同じようにタクトは大事であることを知っている人も少ないと思います。音楽には、アクト、メロディ、リズムの三要素がありますが、同じように言語にも、アクセント、イントネーション、リズムがあります。対応しているのです。
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